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お母ちゃんにおんぶにだっこの邦画界-。山田洋次監督(76)の最新作「母(かあ)べえ」(来年1月26日公開)で、太平洋戦争開戦前に夫を投獄されながら娘2人を育てる母親役の女優、吉永小百合(62)の存在感が、改めて際だっている。

 黒澤明監督作品のスクリプターとして知られる野上照代さんの自伝的ドキュメンタリー「父へのレクイエム」が原作で、舞台は1940年の日本。吉永は苦しい家計の中でも希望と明るさと夫への愛を忘れない、文字通りの良妻賢母を演じているのだが、幼い娘2人の母親を演じるにしては、実際の吉永の年齢はちょっと上過ぎるのだ。

 11日、都内で開かれた完成会見でもそのことが話題となり、吉永自身が切り出した。「私のように歳を重ねている者でいいのかしらと戸惑っていたら、監督が『あのころのお母さんはすごく疲れていたので、いいんです』と言われ、すぐに納得しました」。
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